ニッポン縦断
8月3日(木)晴れ時折くもり・小雨、気温32℃
佐多岬の向こうに世界一周への道筋が見えた
佐賀(佐賀県)→佐多岬(鹿児島県)→鹿児島(鹿児島県)→熊本(熊本県)
佐賀市の駅前のホテルを午前8:30に出発した。天気も良く、すがすがしい朝だ。今日は一気に日本縦断のゴール地点、佐多岬を目指す。佐賀から熊本を通り鹿児島までは思ったほど時間がかからなかったが、実はそこから佐多岬までが遠かった。
当初、鹿児島にあるBDFのプラント製造会社「南光」に立ち寄ってから佐多岬を目指す予定だったが時間を計算すると陽のあるうちに佐多岬に到着できないことがわかり、やむなく直接佐多岬へ向かうことにした。高速を降りてから海岸沿いを南下するが一車線の一般道なのでなかなか進まない。やがて海沿いの景色はパームツリーと美しい海岸が現れゴールに近づいてきたことを実感する。最後に佐多岬に入る標識を右折し、トロピカルな有料道路を走り、しばらくすると佐多岬の先端が道路の脇から見えてきた。ついに佐多岬と書かれた看板が現れ本土最南端の佐多岬に到着することが出来た。
さっそくバイオディーゼルチャレンジ号と記念撮影をする。撮影後あらためて佐多岬の灯台を見ると、その海の先に世界一周の道が続いているような気がした。あらためてこの旅を思い起こせば、宗谷岬を出発したのが何ヶ月も前の昔のことのような気がしてくる。
ここまですべてB-100(100%バイオディーゼル燃料)で走りきることができ、北海道の最北端からほぼ4000kmの道のりを経て見る南の果ての海はまた格別のものがある。スタート時、どうやって燃料のバイオディーゼルを手に入れるか、決まってはいなかったので毎日がハラハラドキドキだった。多くの方達の協力があったからこそここまで来れ、とても濃い時間を過ごすことができたことに感謝したい。また、車両は大きなトラブルもなく、気にしていた燃料フィルターの詰まり、燃料噴射のノズルの詰まり、燃料ホースの亀裂や劣化などの問題はなく、またバイオディーゼル燃料といっても精製方法が各場所によって違い、元になる廃食油の成分も違うためいろいろなタイプのバイオディーゼルを試したことになる。しかし、この縦断で特に目に見えるような変化やトラブルは一切なかった。このような結果は来年の世界一周計画にとってとても希望の持てるものだ。まずは第一段階の日本縦断テスト走行は成功に終わったといえる。この場を借りて今回の日本縦断にご協力いただいた方達や企業各社に深くお礼申し上げます。
この後すぐロングランテストを重ねるためにヨーロッパでのテストを開始します。また、ヨーロッパでのBDF事情のリサーチも兼ねているのでこのテストが終わってから世界一周のコースの吟味にかかる予定です。そして9月後半から車に乗せるBDFプラントの設計にかかることになるでしょう。今後も途中経過をこのWEBで紹介していくつもりです。もし、このWEBをみた方で中東や東南アジア事情についてご存知の方がいれば情報の提供をいただけると大変助かります。またこのプロジェクトを通して今後も多くの方に役に立つ情報を提供していけたらと思っています。これからもこのプロジェクトに多くの方からの応援をいただけるようよろしくお願いします。
佐賀市から佐多岬までの走行距離:415.0km
宗谷岬から佐多岬までの全走行距離:4058km
本日の走行距離 676km
<ニッポン縦断編 完>